| 火車 |
宮部さんのミステリー。 評価も非常に高いものであったが、 なるほどと思わせるすばらしい作品だった。 まずミステリーとしては、 伏線に無駄がなく、 解き明かされたときのああって感覚がたまらなく良かった。 そしてその中でも最後容疑者を見つけるまでで、 結末をぼやかしているところが、 また個人的にはいいと思った。
実はこの話、 ミステリー以上に社会小説としての側面が強いからだ。 選んだ話題と、それに込められたメッセージに引き込まれた。
あらすじをそのまま引用。
休職中の刑事本間は、遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意志で失踪、しかも徹底的に足取りを消して…なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?いったい彼女は何者なのか?謎を解く鍵は、カード社会の犠牲とも言うべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた…
もともとは幻のはずの金融市場が どうしてこうも肥大化してしまったのか? 最初は物々交換の手間を省くために用いられた 手段であったはずが、 いつのまにかそのもの自体に価値が発生し、 手がつけられないほど大きくなってしまった現代社会の影。
登場人物はただ幸せになりたかっただけなのに… と思っていただけだった。 そこまで金遣いが荒いわけでもなく、 だらしなさすぎるわけでもなかった。 それでは何故自己破産までに追い込まれたのか? 続きは本書を読んでみてください。
一昔前までは、 そのために努力してそれをつかむか、 あきらめるしかなかった。 しかし現代は、 借金をしてその幻想に浸る、 逃げという道が生まれた。 そしてそれに対処する教育が 全くなされていないのが問題である。 ってメッセージが聞こえてきた。
システムの進化?(進んでいるかは別として) に人間がついていっていないのだ。 そしてある意味で頭のいいやつらが あの手この手を使ってだまして、 それにほいほいついていった哀れな人間達に 最終的にはツケがまわってくる。 これってやっぱり借りた人が悪いんですか? って問題提起。
そんなこんなが二重三重になって 話に組み込まれている… 面白いのと同時に、 いろいろと考えさせられる名作です。
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Author:タム
こんにちは。 大学4年生になりました。 タムです。 今年も、 終点なき道を走り続ける予定… 寄り道ばっかだけどね。 そんな僕ですが、 優しく見守っていただけたらと 思います。 コメントとかもどしどし 寄せて下さい。 よろしくお願いします!!
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